
グッバイ俺。
社会への違和感と、自分への問い
街の喧騒に紛れて、考えないふりをしてしまう自分。孤独、怒り、皮肉の奥で、自分の生き方を問い直す歌。
作品の背景
夜の歌舞伎町、煙草の煙、社会への失望。この曲では、現代社会の矛盾に触れたときの孤独や怒りを、鋭い言葉として表そうとしている。周囲に合わせたほうが楽に生きられるとしても、その生き方を自分は引き受けられるのか。問いは社会に向くと同時に、自分自身へも返ってくる。
歌詞に込めた情景
皮肉や苛立ちは、自分が何を大切にしたいのかを見失わないための抵抗としても読める。タイトルの別れの相手は「俺」。何かを変えたい意思と、今の自分から簡単には離れられない感覚が重なる。他者との関係だけでなく、社会の中で自分をどう保つかも、Nico。の自己形成というテーマに含まれている。
サウンドの構想
制作時には、暗く輪郭の鋭い現代的なサウンドを志向した。シンセ、ギター、低音が印象をつくる導入から、呟くようなAメロ、感情が高まるBメロ、鋭く解放するサビへ。余韻を引き延ばさず切るアウトロも、表現の方向性として考えられていた。
歌詞
のうのうと笑って へらへらと苦笑い 何も考えないようなバカを演じることが 一番生きやすい世の中なのさ 酒に溺れて夜の町を歩く 情のない女と見慣れた他人の群れの中へ 聴き覚えのある音楽を聴きながら 朝4時 寝れずに バイクの音 天井は変わらず汚れたまま 時計の音だけが 進んでくる 生きてればいい そんなこと 言ったって 何も考えずに 生きていくのは 死ぬことより 重い罪じゃないのか 1人で生きていくことが 人生だとしたら つまんないな ああ もうつまんないな のうのうと笑って へらへらと苦笑い 何も考えないようなバカを演じることが 一番生きやすい世の中なのさ 馬鹿にしてたあの時の小さい老人は 俺の何倍も強く生きてきた ああ もう次の朝だ 気づいたらもうこんな歳 分かってなかったもうこんな世界 って思って見た鏡に映る自分の顔はいつも通りの 死んだ目 人にも優しくなれない 自分にも優しくなれない 誰が自分を幸せにするんだ 今日が終わっていく 明日もすぐに終わる 薄暗い町 誰もいない朝の静かな町 劣等感に揉まれて生きていく日々は 結局 あんまり好きじゃない 生きてればいい そんなこと 言ったって 何も考えずに 生きていくのは 死ぬことより 重い罪じゃないのか 皆が同じように目を落として不幸だと 思ってんだ ああもうやになっちゃうな のうのうと笑って へらへらと苦笑い 何も考えないようなバカを演じることが 一番生きやすい世の中なのさ 家に帰る時に襲われる虚しさには 叶わない闇を飼い慣らして ああ 馬鹿で生きてくのさ ああ グッバイ俺。 グッバイ俺。


